【探偵が解説】離婚の話し合いが進むと浮気調査の証拠が使えなくなる?知っておくべき法的な落とし穴
2026年06月19日
探偵法務’sには日々多くの方から浮気や不倫に関するご相談をいただいております。
その中で、最近同じような状況の案件がいくつも重なることがありました。
それは、「すでに夫婦間で離婚の話し合いが進んでしまっている」という状況でのご相談です。
中には、相談者様ご自身がすでに離婚調停を申し立てており、調停の場でお互いに「離婚すること自体には同意している。あとはお金や親権などの条件を決めるだけ」という段階まで進んでいるケースもありました。
実は、このように離婚の話が進んでいるタイミングでの浮気調査は、プロの探偵から見ると「非常に大きなリスク」をはらんでいます。
今回は、なぜ離婚の話が進んでからの調査が大問題になるのか、法的な理由と対策を分かりやすく解説します。
証拠が取れても意味がない?「婚姻関係の破綻」という落とし穴
結論から申し上げますと、いくら決定的な不倫の証拠を押さえたとしても、最悪の場合は慰謝料が1円も請求できなくなる可能性があります。
なぜなら日本の法律では、たとえ戸籍上は夫婦であっても、事実上ふたりの結婚生活が壊れている(婚姻関係が破綻している)とみなされた場合、その後に不貞行為(不倫)があっても違法とは認められないことがあるからです(最高裁判所の判例による)。
つまり、「もう夫婦関係が終わり、離婚に合意しているのだから、その後に誰と付き合おうが自由で、相手に精神的苦痛を与えたことにはならない」と判断されてしまうのです。
仮に「慰謝料が完全にゼロ円」にならなかったとしても、夫婦の仲が冷え切っていた(不仲だった)と判断されれば、仲が良い夫婦の場合に比べて、請求できる慰謝料の額は大幅に減らされてしまう傾向にあります。
「前から続いている不倫だから大丈夫」に潜む罠
このような説明をすると、多くの相談者様は「今の不倫相手は、離婚の話が出るもっと前から付き合っている相手だから大丈夫です!」とおっしゃいます。
しかし、ここにも大きな罠があります。今から探偵が撮影する証拠は、あくまで「今(=離婚の話が進んで関係が破綻したと言われる時期)」のものになります。
もし相手が「不倫が始まったのは離婚の話が出た後だ」と言い張った場合、今撮った証拠の相手が、離婚前(破綻前)から付き合っていた「全く同じ人物」であり、その不倫こそが原因で夫婦関係が壊れたのだということを、こちら側が証明しなければならなくなります。
これが証明できないと、相手から「破綻した後に初めて交際を始めた」と言い逃れされ、慰謝料を取ることが非常に難しくなってしまいます。
お客様は、離婚の話を進める前の古い証拠がないからこそ、探偵事務所にご相談にお越しになるわけです。
しかし、過去に遡って「当時から続いていたこと」を今からの調査で完璧に証明するのは、現実的には極めて困難なのです。
慰謝料をしっかり請求するために「今すぐやるべきこと」
もし浮気調査をして「浮気(不貞行為)の証拠」をしっかりと押さえ、相手に言い逃れをさせずに慰謝料を請求したいのであれば、探偵が証拠を完全に揃えるまでは、夫婦関係が「破綻」しているとみなされないように行動する必要があります。
具体的には、以下のポイントを意識して生活してください。
【最低限守るべきこと】
・別居はなるべく避ける(別居は破綻という言い逃れをしやすくします)
家庭内別居もしない(口をきかない、部屋を完全に分けるなどはNGです)
・これ以上、離婚の話し合いを進めない(保留にするなどして時間を稼ぎます)夫婦生活を求められたら拒まない(嫌であっても、関係維持のためです)
【できればやっておきたいこと】
・夫婦で食事、会話、外出をする(関係が良好であると周囲に見せるためです)
・自分からも夫婦生活を求めてみる
・離婚を切り出されたら「離婚するつもりはない」とハッキリ拒否する
・これらの行動を録音やLINEの記録で、あるいは、「いつ、どこで行ったか」日記やメモなどで具体的な証拠に残す
ひとりで判断せず、まずは探偵法務’sにご相談ください。
「別居してしまった」「離婚の話をしてしまった」からといって、その瞬間に100%婚姻関係が破綻したとみなされるわけではありません。
裁判では、さまざまな事情を総合的に見て判断されます。
しかし、相手から「すでに夫婦関係は終わっていた」と言いがかりをつけられる隙(マイナス要素)は、最初から無いに越したことはありません。
何も分からないまま、ご自身の判断だけで離婚の話を進めたり、相手を問い詰めたりしてしまう前に、まずは一度、専門家である私たちにご相談ください。
探偵法務’sでは、法的に有利となる証拠集めのタイミングや、今後の進め方について、あなたに寄り添った最適なアドバイスをいたします。まずは小さな不安からでも、お気軽にお話しをお聞かせください。



