不倫の慰謝料はいくら請求できる?金額を左右する事情と、「証拠のレベル」で結果が変わる理由
2026年09月21日

こんにちは。岐阜市の探偵事務所、探偵法務’sの野田です。法務事務所代表(行政書士)として、慰謝料請求や離婚のご相談も日々お受けしています。
浮気調査のご相談で、証拠の話の次に必ず出てくるのが「で、いくら取れるんですか」というご質問です。当然のお気持ちだと思います。今回は、慰謝料の金額がどう決まるのかを、探偵と行政書士の両方の立場から整理してお伝えします。
そもそも、なぜ慰謝料を請求できるのか
不貞行為は、民法第709条の不法行為にあたります。
故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害した者は、その損害を賠償する責任を負う——この条文が根拠です。
ここで押さえておきたいのが、法律上の「浮気」は不貞行為、すなわち配偶者以外の相手と自由な意思で肉体関係を持つことを指す、という点です。食事やドライブだけでは、原則として不貞行為にはあたりません。
慰謝料の金額の目安
金額について、法律に「この場合はいくら」という基準はありません。裁判例を見ても、数十万円から500万円を超えるものまで、かなりの幅があります。
そのうえで、おおよその傾向をお伝えすると——
- 不貞行為が原因で離婚に至った場合:200万円〜300万円程度
- 離婚には至らなかった場合:200万円未満
の範囲に収まるケースが多いようです。より詳しい解説は、当社の慰謝料請求・離婚についてのページにまとめています。
金額を左右する主な事情
同じ「不倫」でも、金額が2倍以上変わることは珍しくありません。判断の材料になるのは、主に次のような事情です。
- 離婚に至ったかどうか(最も影響が大きい要素です)
- 不貞行為の期間と回数(一度きりか、数年、あるいは、それ以上に及ぶか)
- 妊娠・出産の有無
- 夫婦関係が良好だったかどうか(すでに破綻していたと判断されれば減額されます)
- 婚姻期間の長さ、未成年の子の有無
- 不貞行為の悪質性(既婚と知りながら関係を続けた、発覚後も継続した等)
誰に請求できるのか——「慰謝料は1つ」という考え方
結論から言うと、不貞行為をした配偶者と、その相手方の両方に請求できます。
ただし、ここに重要な考え方があります。法律上、二人は協力して1つの不法行為を行ったことになります(共同不法行為)。悪いことが1つなので、慰謝料も1つです。
たとえば、その事案の慰謝料が300万円と判断されるとします。
配偶者と不倫相手のどちらに、どんな割合で請求するかは自由に決められますが、両方から合計600万円を受け取れるわけではありません。
例えば、仮に慰謝料が300万円と判断されるケースがあったとします。
不貞行為をした配偶者と相手の異性が、どんな割合で支払っても良いが、この2人の支払った合計が300万円になったらそこで終了、というのが裁判での考え方です。
ただし、示談で合計300万円を超えて慰謝料をもらってしまったとしても、原則、返せという事にはなりません。
見落としがちな「3年の時効」
慰謝料請求には期限があります。不法行為に基づく損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から3年で時効にかかります(不法行為の時から20年という期間もあります)。
「浮気は数年前から知っていたけれど、子どもが小さいので我慢していた」という方は、この点に注意が必要です。時効が迫っている場合は、対応の順序が変わります。 心当たりのある方は、早めにご相談ください。
ここからが本題:「証拠のレベル」で、結果は変わります
金額の相場を知っても、実際に受け取れるかどうかは別の問題です。ここが、探偵として最もお伝えしたいところです。
裁判には証明責任というルールがあります。不貞行為があったことを証明しなければならないのは、訴える側です。訴えられた側に「なかったこと」を証明する義務はありません。
つまり、こういうことです。
- 相手が認めれば、証拠は必要ありません。話し合いで解決できます。
- 相手が認めなければ、最終的には裁判で証明するしかありません。
そして現実には、証拠が弱いと分かった瞬間に、相手は全面的に否認します。
手元の材料がLINEの断片やレシートだけの状態で内容証明を送っても、「事実無根です」と返されて終わり、ということが起こり得るのです。
逆に、言い逃れのできない証拠があると分かれば、相手の対応は変わります。
裁判まで行かずに示談で決着することも多く、その分、時間も費用も抑えられます。
証拠は、裁判のためだけでなく、交渉を有利に進めるためにも非常に有効なのです。
交渉の進め方と、行政書士・弁護士の役割
一般的な流れは、次のようになります。
- 証拠を確保する(この段階が最重要です)
- 内容証明郵便で請求の意思を通知する
- 話し合い・示談 → 示談書や合意書を作成する
- まとまらなければ、調停・訴訟へ
当社では、行政書士TOMO法務事務所を併設しており、示談書・離婚協議書の作成や、独自の方法で高額慰謝料が獲得できる請求の進め方などのご相談を承っています。調査の後こそ大切だと考えているため、アフターフォローとしてご報告後のご相談も無料でお受けしています。
一方で、相手との交渉を代理したり、裁判を提起したりできるのは弁護士です。
その段階が必要になった場合は、状況に応じて無料で弁護士をご紹介しています。「どこまでを自分で進め、どこから専門家に任せるか」の判断も含めて、遠慮なくご相談ください。
よくあるご質問
Q. 離婚はしたくないのですが、慰謝料だけ請求できますか。
できます。離婚に至らないケースの請求は珍しくありません。
ただし金額の目安は、離婚に至った場合より低くなる傾向があります。
Q. 浮気相手が既婚者だった場合、注意点はありますか。
いわゆるダブル不倫の場合、こちらが請求すれば、相手の配偶者からご自身の配偶者へ請求が来る可能性があります。家計を共有していれば、結果として持ち出しになることもあり得るため、進め方に検討が必要です。
Q. 証拠が1回分しかありません。請求できますか。
請求自体は可能です。
ただし、裁判所が1回しか不貞行為を認定しなかった場合、慰謝料がかなり安くなる傾向があります。
継続性を示せる証拠があれば慰謝料は高額になります。
ご相談・お問い合わせ
探偵法務’s(株式会社法務’s)|岐阜県公安委員会 第53160006号
併設:行政書士TOMO法務事務所
- フリーダイヤル:0120-422-046(ご相談・お見積りは無料/ニックネーム可)
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※本記事は一般的な解説です。個別の事案の見通しは事情によって異なりますので、具体的なご判断の前にご相談ください。
野田 知宏Tomohiro Noda
代表取締役 / 探偵 / 行政書士
探偵法務's 代表。行政書士TOMO法務事務所の代表を兼務し、浮気・不倫の調査から慰謝料請求・離婚問題まで数千件の解決実績。一般社団法人日本探偵業協会の理事、岐阜県行政書士会の研修講師も務める。
▶︎ 詳しい経歴・資格は 代表ご挨拶ページ をご覧ください。





