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浮気で離婚するとき、慰謝料とは別に請求できるもの|養育費・財産分与・婚姻費用を2026年4月の法改正もふまえて解説

こんにちは。岐阜市の探偵事務所、探偵法務’sの野田です。

「夫(妻)の浮気が原因で離婚する場合、慰謝料以外に請求できるものは何がありますか?」

ご相談の場で、聞かれることがあります。

結論から言うと、金銭(財産)的なもので言うと、慰謝料とは別に、財産分与・養育費・婚姻費用(別居中の生活費)を請求できる可能性があります。

しかも、この3つは慰謝料よりも金額が大きくなることが珍しくありません。

慰謝料は「浮気によって受けた精神的苦痛」に対するお金(損害賠償)です。

一方、財産分与・養育費・婚姻費用は、浮気があったかどうかとは別の理由で認められるお金です。

ここを混同したまま話し合いに入ると、本来受け取れたはずのものを取りこぼしてしまいます。

今回は、2026年(令和8年)4月1日に施行された民法等の改正もふまえて、それぞれの中身を整理します。

1. 慰謝料と「それ以外のお金」は、根拠がまったく違います

まず浮気が原因で離婚する場合の全体像です。

  • 慰謝料:不貞行為による精神的苦痛への賠償 / 浮気(不貞行為)の立証が前提
  • 財産分与:婚姻中に夫婦で築いた財産を分けるもの / 原則として浮気の有無とは別に考える
  • 養育費:子どもの生活・教育のための費用 / 子どものためのお金で、浮気とは無関係
  • 婚姻費用:離婚が成立するまでの別居中の生活費 / 夫婦である間の生活費の分担

 

慰謝料だけは、相手が不貞行為を認めない限り、証拠で立証する必要があるお金です。

残りの3つは、浮気の証拠がなくても請求の対象になり得ます。

ただし、話し合いの場では「財産分与を多めにする代わりに慰謝料はなし」のように、名目がまとめて扱われることがあります。

何にいくら払われるのか、内訳をはっきりさせておくことが大切です。慰謝料の考え方については、慰謝料請求・離婚についてのページもあわせてご覧ください。

 

2. 財産分与|請求できる期間が「離婚後5年」に延びました

財産分与は、夫婦が婚姻中に共に築いた財産を、離婚の際に分け合う制度です。

まずは夫婦の協議で決め、まとまらなければ家庭裁判所に請求することができます。

今回の民法等の改正で、大きく変わった点が2つあります。

■ 請求できる期間が2年から5年に

これまでは離婚後2年に制限されていましたが、離婚後5年を経過するまで請求できるようになりました。

ただし、施行前(令和8年3月31日以前)に離婚した方は、従来どおり離婚後2年です。ここは誤解の多いところなので、ご注意ください。

■ 考慮する要素が法律に明記され、寄与は原則「2分の1ずつ」

婚姻中に取得・維持した財産の額、婚姻期間、婚姻中の生活水準、各自の年齢や収入などが考慮要素として例示されました。

家事や育児の分担も寄与に含まれるため、専業主婦(主夫)の方でも、寄与の程度は原則として夫婦対等とされています。

また、家庭裁判所が当事者に財産情報の開示を命じることができるようになりました。とはいえ、「どこに、どんな財産があるか」の見当は、同居しているうちにつけておくに越したことはありません。預金口座のある金融機関、保険、住宅ローン、車、退職金の有無など、分かる範囲でメモしておきましょう。

 

3. 養育費|取り決めがなくても「法定養育費」を請求できるように

養育費の金額は、家庭裁判所の実務では、父母それぞれの収入と子どもの人数・年齢から算定する「算定表」が広く参考にされています。現在公表されているのは、令和元年12月に公表された改定版です。

出典:裁判所「平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について」

そして今回の改正で、次の2つが新しく始まりました。

■ 法定養育費(暫定的な養育費)

離婚のときに養育費を取り決めていなくても、離婚のときから引き続き子どもを主に監護している親は、他方に対して子ども1人あたり月額2万円を暫定的に請求できるようになりました。改正法の施行後に離婚した場合が対象です。あくまで取り決めまでの「つなぎ」の制度なので、収入に見合った適正な額をきちんと取り決めることが重要です。

■ 養育費の「先取特権」

父母の間で作成した取り決めの文書に基づいて、子ども1人あたり月額8万円までは、裁判所の調停などを経なくても差押えの手続を申し立てられるようになりました。

出典:法務省「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕」/パンフレット「父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました」

養育費は子どものためのお金です。「浮気をされた悔しさ」とは切り離して、子どもの将来に必要な額を冷静に取り決めることをおすすめしています。

 

4. 婚姻費用|離婚が成立するまでの生活費も請求できます

見落とされがちなのが、婚姻費用です。夫婦には、離婚が成立するまで、互いの生活費や子どもの養育費を分担する義務があります。別居中であっても同じです。

話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に「婚姻費用の分担請求調停」を申し立てることができます。金額の目安には、養育費と同じく裁判所の算定表が参考にされます。

出典:裁判所「婚姻費用の分担請求調停」

浮気が発覚してから離婚が成立するまでには、数か月から、長ければ年単位の時間がかかることもあります。その間の生活費を確保できるかどうかで、焦って不利な条件を飲んでしまうかどうかが変わります。

 

5. 「お金の話」を有利に進めるために、浮気の証拠が効いてくる理由

財産分与・養育費・婚姻費用は浮気の有無とは別のお金だとお伝えしました。それでも、浮気の証拠はお金の話全体に影響します。

  • 慰謝料を請求できるかどうかは、証拠で決まります
  • 浮気をした側からの離婚請求は、一般に認められにくいとされています。証拠があれば、「離婚するかどうか」「どんな条件で離婚するか」の主導権を握りやすくなります
  • 相手が浮気を認めていれば、話し合いは早く進み、その分だけ別居期間の生活不安も短くなります

 

逆に、証拠がないまま離婚の話を切り出すと、相手が警戒して財産を動かしたり、浮気の痕跡を消したりすることがあります。離婚を少しでも考えているなら、お金の話を始める前に証拠を固める。これが順番として一番安全です。

当社では、調査のあとも慰謝料請求や離婚についてのご相談を無料でお受けしており、法務部門の行政書士TOMO法務事務所では示談書・離婚協議書の作成も承っています(アフターフォロー)。争いになりそうな場合は、弁護士の先生を無料でご紹介することも可能です(弁護士のご紹介は、調査をご依頼いただいた方に限ります)。

 

 

よくあるご質問

Q. 浮気をした夫(妻)にも、財産分与を渡さなければいけないのですか。

財産分与は婚姻中に夫婦で築いた財産を分ける制度なので、浮気をした側にも分与を受ける立場が認められるのが一般的です。個別の事情によって扱いが変わることもありますので、具体的には弁護士にご相談ください。

Q. 令和8年3月以前に離婚しました。法定養育費は請求できますか。

法務省の解説では、法定養育費を請求できるのは改正法の施行後に離婚した場合とされています。それ以前に離婚された方は、協議や家庭裁判所の手続で養育費を取り決めることになります。

Q. 慰謝料と財産分与をまとめて「解決金」として受け取っても大丈夫ですか。

まとめること自体はあり得ますが、内訳が曖昧だと、後から「慰謝料は払い済み」「財産分与は済んでいる」といった食い違いが起こりやすくなります。書面では名目と金額を分けて残すことをおすすめします。

 

ご相談・お問い合わせ

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  • 慰謝料請求・離婚について:https://ho-muzu.com/first-time/isharyo/

 

ひとりで悩まず、まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。

 

執筆者

この記事の執筆者

野田 知宏 ノダ トモヒロ

 

 

 

浮気調査に特化した探偵社と慰謝料請求・離婚専門の法務事務所を運営、数千件もの案件を解決に導く。一般社団法人日本探偵業協会理事・講師。岐阜県行政書士会でも研修講師を務め、専門知識を広く指導。

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探偵法務's 代表 野田知宏
AUTHOR

野田 知宏Tomohiro Noda

代表取締役 / 探偵 / 行政書士

探偵法務's 代表。行政書士TOMO法務事務所の代表を兼務し、浮気・不倫の調査から慰謝料請求・離婚問題まで数千件の解決実績。一般社団法人日本探偵業協会の理事、岐阜県行政書士会の研修講師も務める。

行政書士 調査技能Aライセンス 日本探偵業協会理事 岐阜県公安委員会 第53160006号

▶︎ 詳しい経歴・資格は 代表ご挨拶ページ をご覧ください。